FUJIFILM × Map Camera X-Pro2 インタビューが公開されています
Map Camera のWebサイト The Map TIMES に、FUJIFILM カメラ部門の名物マネージャー上野隆さんへのインタビューが公開されています。
Part1
X-Trans III」になったことで、何が変わったのか?
『ACROS』に込められた究極のモノクローム表現
非常に注目度の高いACROS
カラーで撮った絵をモノクロームにするのではなく、センサーが捉えた光をモノクロームフィルムのように表現しているのだそうです。
モノクロームフィルムにある粒状感も表現され、明るい部分と暗い部分では粒状性の異なるというこだわりよう。
同時にグレイン・エフェクトという粒状感を加える機能もリリースされていますが、こちらは画面全体に適用される機能。
粒状感も含めてモノクロームフィルムを再現したACROSには使わない方がよさそうです。
ACROSは高感度を使うと、本当のフィルムのような粒状感が出るそうです。
使ってみたいですね。
Part2
Xシリーズの『色』の秘密を教えます
富士フイルムのAWB(オートホワイトバランス)の色温度はマニュアルでは再現できないという話
おもしろいですね。
先日お話を聞いた動物写真家の方も、あざらしの赤ちゃんを撮った氷原の写真で、氷の微妙な青い色はフジのAWBでないと出ないとおっしゃっていました。
そういえば、富士フイルムのカメラは、あまり赤外線をカットしていないとも言われていました。
ウェディングドレスやジーンズなどの色を出すには、赤外線をしっかりカットした方がよいため
昔からあるメーカさんは赤外線をカットしているとのことですが、風景などでは逆に色が出にくくなるのだそうです。
この辺りは各メーカさんの考え方の違いがあり、おもしろいですね。
『アドバンスド ハイブリッド マルチ ビューファインダー』とは?
長い名前ですね。とても覚えられませんw
上野さんも時々間違えるとかwww
一眼レフカメラのファインダーは、装着したレンズの画角により見え方が変わりますが、レンジファインダーカメラのファインダーってのは見え方は一定で、装着したレンズによりブライトフレームと呼ばれる映る範囲を示す枠の大きさが変わります。
広角系のレンズをつければ枠は広く、望遠系のレンズをつければ枠は小さく表示されます。
これがレンジファインダーカメラが望遠系が苦手と言われる所以です。
一眼レフカメラのファインダーは、ピントの合っている場所がはっきりと見え正確なピント合わせができますが、ピントの来ていない場所はボケるためはっきりと見えません。これは諸刃の剣で、ピントとボケがわかる反面、ボケている場所に何があるかは見えないわけです。
戦闘機などの高速で動く被写体を超望遠レンズで撮影しているときにピントをロストした場合、被写体は見えなくなり、それ以上追い続けることはできなくなってしまいます。
一方、レンジファインダーの場合は、常に被写体を含め周りの景色が見えているため、被写体を追い続けることができる一方で、望遠用のブライトフレーム表示は小さくなり、どこにピントが合っているのかもわかりません。(Leicaだと画面中央に二重像式のフォーカスシステムでピントが見えますが、X-Pro1の時はこれがわからなかったわけです。)
しかしX-Pro2の光学ファインダーの場合、ファインダーの右下に小さなEVFを表示できます。
このEVFは拡大表示以外に画面全体の表示もできるので、光学ファインダーで被写体を追い続けながら小窓のEVFでピントを確認するという芸当ができそうです。
(素直にEVF表示を使うのが、まっとうな使い方なんでしょうけど ^^; )
是非とも一度、航空祭などでXF100-400mmをつけたX-Pro2で試してみたいものです。
願わくば、望遠レンズ用に、もうすこしブライトフレームが大きく表示できる倍率に、ファインダーを拡大できるとありがたいかな。
しかし pro2とXF100-400mmで40万円じゃ、おいそれとは手が出せませんね)
Part3
X-Pro2がこのサイズにこだわった理由
X-Pro1は出た時から大きいという声があったので、一回り小さくなるかなって思ってましたけど、ほぼ同じ大きさのままきましたね。
海外の写真家からは大きくも小さくもするなという声があったとのこと。
フジのレンズは大柄なレンズが多いため、これでもいいのかな。
重さはPro1の450gに対してPro2は495gと重くなっていますが、Pro1は持った時に「妙に軽いな」と思ったのに比べ、しっくりくる重さになった感があります。
Pro2のグリップは小さいけれど、ホールド感はいい感じ。
X-T1もそうですが、張り出しすぎず、それでいて手になじむグリップのデザインが上手くなりましたね。
『X-Pro』と『X-T』はどちらがフラッグシップ?
レンジファインダースタイルと一眼レフスタイルということもあり、性格が違いますので、どちらが上ということは富士フイルム側でも考えていないようです。
銀河英雄伝説でいうところの「帝国の双璧」 ロイエンタールとミッターマイヤーといったところ(笑)
OVFとEVFという「金銀妖瞳(ヘテロクロミア)」のPro2に、小柄ながら防塵防滴で機動力のあるX-T1はまさに双璧ですね。
Part4
材質・加工・感触、全てにこだわった X-Pro2のものづくり
ダイヤルやボタン類は、素材から触感まで随分とこだわっていることがわかります。
塗装屋さんも嫌がるほど手間のかかる塗装のお話もおもしろいです。
しかし、販売価格を見ると、そこまでこだわらなくていいから、もう少し安く作ってよ〜って言いたくなります ^^;
防塵防滴もなくて、塗装も普通でよいから、半値くらいでX-Amaちゃんなんて出してくれんかな^^;
フルサイズへの可能性とXシリーズが目指すもの
なぜフルサイズセンサーにこだわるのか?
35mmフィルムカメラの良さは、機動力と画質
「35mmフィルムのフォーマットサイズを引き継ぐのではなく、35mmカメラシステムの魅力を引き継ぐことが大事」という上野氏の考え方には完全に同意しますね。
人の頭ほどもあるカメラにバズーカ砲のように巨大なレンズをつけたフルサイズデジタル一眼レフで撮っている人を見ると、とても違和感を感じます。
今後もこの考え方を貫き通して欲しいですね。
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