戦禍の跡

東京都東大和市にある日立航空機立川工場の変電所跡
8/23まで内部を公開しているというので行ってみました。

01変電所-0640 posted by (C)ものごいかっぱ
FUJIFILM X-T1 with XC16-50mm

02エンジン-0641 posted by (C)ものごいかっぱ

この場所には戦闘機のエンジンを作る工場を建設する予定だったそうで、高圧電線で送られてきた電気を減圧して工場内へ送るために作られた変電所だそうです。


米軍による空襲を３回受けており
１回目は昭和20年（1945年）2月17日、グラマンF6Fヘルキャット艦上戦闘機等50機による銃爆撃
２回目は４月１９日、P-51マスタング数機による銃撃。
これは陸軍機なので一ヶ月前に占拠した硫黄島から飛んできたんでしょうね。
そして３回目は４月２４日、B２９爆撃機１０１機による爆撃で工場は８割がた壊滅したそうです。


この変電所は奇跡的に残ったということですが、コンクリート造りの外壁には無数の銃弾の跡が残っています。

外壁の弾痕-0642 posted by (C)ものごいかっぱ

03入り口-0667 posted by (C)ものごいかっぱ

中に入ると当時の様子や空襲の時の写真が展示されていました。
左手に２階に上がる階段がありますが、残念ながら施設保護のため立ち入り禁止。
２階には機械類も残っているようなので上がってみたかったのですが残念。

04洗面台-0646 posted by (C)ものごいかっぱ

階段にも弾痕が残ります。

05弾痕-0645 posted by (C)ものごいかっぱ

06弾痕 posted by (C)ものごいかっぱ

07階段裏-0648 posted by (C)ものごいかっぱ

普段は見られない裏口から外へ出てみます。

08裏口-0654 posted by (C)ものごいかっぱ

09裏窓-0655 posted by (C)ものごいかっぱ

10裏扉-0656 posted by (C)ものごいかっぱ

11裏面-0657 posted by (C)ものごいかっぱ

12外階段-0669 posted by (C)ものごいかっぱ

13 65-0672 posted by (C)ものごいかっぱ

この変電所、なんとこのままの姿で、平成５年(1993年）まで稼働していたのだそうです。
戦後も使われていたにもかかわらず、当時のままの姿をとどめているというのは驚きです。


写真などで戦争の被害の様子を見ることはありますが、実物を生で見るのはインパクトが異なりますね。
写真では絶対に感じられないものがひしひしと感じられます。
東大和南公園内にありますので、お近くにいらっしゃる方は一度は見に行かれると良いかと思います。